【注:この記事は「盛岡夕イズム」によるフィクション(創作記事)です。実在の人物・団体とは関係ありません。】
接戦連勝の裏側
【本紙スクープ】
正体は「ノリ系スポーツドリンク」
ー接戦に強い理由は“ノリ”だったのか―
ラグビー「リーグワン・ディビジョン2」で僅差の試合を制しているドレッドハリケーンズ大坂のベンチに、赤いふたをかぶった黄色い給水ジャグが置かれていることを本紙が確認した。
現地で取材を進めたところ、このジャグには糊(のり)製品で知られるフキエノリ工業株式会社と共同開発されたスポーツドリンクが入っていることが判明。選手の“ノリの良さ”と“粘り強さ”を引き出すという。
関係者によると、接戦を演じた金石シーウェイブヘアーズへの提供も検討されており、両チームの来季ディビジョン1昇格の行方にも影響を与えそうだ。

拡大すると見覚えのある顔が確認できる=本紙撮影写真を加工
フキエノリ工業株式会社が、スポーツドリンクの開発を行っていることが判明した。
3月15日に若手県金石市で開催された、ラグビーのトップリーグ「リーグワン・ディビジョン2第8節」・金石シーウェイブヘアーズとドレッドハリケーンズ大坂の一戦は、手に汗握る接戦を24対28の僅差で大坂が制した。
後半37分、15番山口泰輝のPGで24―28とリードを広げた大坂は、残り3分をボールを保持し続け、逆転のトライを狙う金石に対し攻撃を許さず、4点差で勝利をもぎ取った。2月の対戦も14―15の1点差で大坂が制している。僅差の2試合を制した大坂の勝因は、ノリの良さと粘り強さ、反則の少なさである。(詳報12面、関連記事23面)
ベンチにあった“黄色いジャグ”
大坂のベンチサイドには、赤の蓋がついた黄色い樽のようなものが見えた。
遠目にも、どこか見覚えのあるシルエットだった。
選手はそれからコップに液体を入れて飲んでいたことから、スポーツドリンクの入っている大型給水容器「ジャグ」であろう。
そのデザインに見覚えがあったこと、また、大坂の特徴「ノリの良さ、粘り強さ、ハンソクの少なさ」と共通することに気づいたことから、ベンチ裏に回ってみた。
果たして、ジャグのグラウンドから見えない側には、横目視線の大きな目の模様が二つ付いている。
思い当たる企業は、ひとつしかなかった。
試合終了後、ジャグについてトレーナーと思われるスタッフにインタビューを試みると、他企業との連携事業であり公にできるかどうかわからないと口をつぐんだ。
ジャグの色、形、そして目の模様、さらにチームの特徴から推測したことを広報に確認すると、しぶしぶ、しかし驚きながらこう語ってくれた。
「よく気づきましたね。これはご推察のとおり、『でんぷんのり』をはじめとする糊・接着剤を製造しているフキエノリ工業との共同開発したスポーツドリンクです。ジャグの形は、黄色い頭に赤い帽子をかぶった『どうぶつのり』のキャラクター『フキエくん』です。このドリンクを摂取するようになってから、プレーヤーのパフォーマンスはあがり、特に接戦につよくなったように感じています。エビデンスは、今シーズンかけてフキエノリ工業さまが検証することになっています」
フキエノリ工業株式会社スポーツ事業準備室・野里芳三室長も渋々ながら取材に応じた。
「秘密裏に開発していたが見つかってしまったか。ジャグ形状へのこだわりが良くなかった」
と頭を掻きながら、
「弊社の“でんぷんのり”や“フキエやさしいハンドクリーム”の技術を応用したもので、詳しくは言えないが、各種でんぷん、アミノ酸、ブドウ糖等を配分したスポーツドリンク」
とのこと。
そして
「糊由来だからプレーヤーのノリが良くなる。もちろん接着剤のようによく粘る。そして宣伝、つまり販促もしていないので反則も少ない…という効能がある」
という。
さすが、大坂のチームと大坂の企業だけに、だじゃれのノリではぐらかされた。
いずれにしても、新製品の発表はまもなくとみられる。接戦を演じた金石にも提供されれば、両チームの“ノリ”と“粘り”はさらに強まる可能性がある。来季、ディビジョン1で両者がノリに乗った戦いを見せるのか――その行方から目が離せない。
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【注:この記事は「盛岡夕イズム」によるフィクション(創作記事)です。実在の人物・団体とは関係ありません。】





